「ゴッドファーザー」
映画の冒頭、
ヴィトー・コルレオーネ(マーロン・ブランド)が、執務室で猫を抱いているのは、
F.コッポラの即興の演出だったそうです。
スタジオにいた猫をM.ブランドが抱きかかえて遊んでいるのをみて、
絵になると思ったコッポラがすぐに採用したらしい。
(そういうば007の悪役も、猫を抱いている。)
ヴィトー・コルレオーネの、権勢を示す重要なシークエンスで、
ニャンコが、そんなこと全然関係なしに、
マーロン・ブランドに、じゃれてる姿が面白いです。
この映画とその続編(「ゴッドファーザーPARTⅡ」)は、
登場人物の一人一人の演技が素晴らしく、
特にトム・ヘイゲンを演じたロバート・デュヴァルと、
出来の悪い兄弟を演じたジョン・カザールは、私の御贔屓の俳優です。
↑ロバート・ディヴァルは、
素晴らしい俳優だと思うのに、人気がもう一つで、
やっと1983年の「テンダー・マーシー」でアカデミー主演男優賞を受賞してます。
「ゴッドファーザーPART Ⅲ」が物足りなかったのはデュヴァルが出演していなかったからだ
という意見があるが、私も同感です。
最初はトム・ヘイゲンが出てくる脚本が作られていたらしいが、
「俺はもう助演クラスの俳優ではないんだ」とロバート・デュヴァルがギャラの件でごねて、
折り合いがつかなかったらしいです。
他にも、この映画で、もしくはこの映画の後にアカデミー賞を獲った俳優はたくさんいて、
筆頭のM.ブランドは、なんとアカデミー主演男優賞の受賞を拒否し話題となりました。
(この件については、面白いエピソードがあるので、
興味のある方は、調べてみてください。)
映画としては、息子のマイケル・コルレオーネ(アル パチーノ)が、
だんだん残酷な帝王となっていくPARTⅡのほうが評価が高く、
続編の方ができがいい稀有の例と言えましょう。
暴力シーンが多いので、女性は敬遠される方が多いかもしれませんね。