至高の映画

至高の映画

シベリア超特急」(1996年・日本)


あらすじ
1938年、モスクワから満州へ向けて走るシベリア鉄道には、山下奉文陸軍大将、佐伯大尉、青山一等書記官の3人の日本人、契丹人女性の李蘭、ウイグル人女性のカノンバートル、オランダ人女優のグレタ、ドイツ軍ナチ中佐のユンゲルス、ソ連軍大佐のポロノスキー、そしてポーランド人商人のゴールドストーンの9人の乗客が乗り合わせていた。この列車の中でポロノスキーが毒殺されるという事件が起き、李蘭とグレタが姿を消した。佐伯と青山は犯人探しに乗り出すが、今度はユンゲルスが殺害される。ふたりはゴールドストーンを疑うが、彼は山下暗殺を企むヒットラーが送りこんだ刺客であったことが判明する。ゴールドストーンを取り押さえたその時、李蘭が現れ、山下に銃を向けた…。
 
なんだ~という、皆様の怒りの声
を期待して、
この伝説的な映画の詳細なレビューを書こうと思っていたんですが、
実際映画を見てみると、
出来の悪い学生の自主製作の映画のようで、
非常に退屈。
この映画が、映画評論家仲間で初めて上映された時の、
後輩評論家の気まずい雰囲気は、
まさに手に取るように想像できます。
 
旧日本軍の山下奉文陸軍大将に酷似している事から始まった企画らしいです。
(単に太っているのが似ているだけのような気もするが)
この映画では、さかんに「戦争反対」を訴えますが、
水野晴郎って、警察マニアの一面もあるので有名で、
なんか制服願望の強い人って、権威主義みたいで嫌いです。
おまけに、その山下大将が、セリフの棒読み。
これでは、学園祭で上映される高校生の映画と変わらない。
ほかの俳優は皆さん、一生懸命演技なさっていたので、大変気の毒でした。
ネットで読んだ以下の感想に、思わず吹き出してしまいました。↓

ことあるごとに、監督以外の全スタッフ、キャストの皆さんはいったいどんな気持ちで撮影に挑んでいたのだろうと要らぬ心配をしてしまう・・・。
 
続編もたくさん作られていて、
この映画自体いろいろなバージョンがあるらしいけれど、
ギャグとしても、そんなのいちいち付き合ってられません。
まあ、年功序列の文化が生んだ悲劇の映画
とでも申しておきましょうか。
唯一、私にとって教訓になったのは、
メタボって醜いな~と、実感したことぐらいです。

観客を満足させるための映画ではなく、
監督が一人で満足していた映画でした。