映画「アビエイター」

映画「アビエイター

2004年 アメリカ映画
 

 
あらすじ:18歳で亡き父の石油掘削機の事業を引き継ぎ大富豪となったハワード・ヒューズ。1927年、21歳の彼は、その莫大な財産を全て注ぎ込み、航空アクション映画「地獄の天使」の製作に着手。30年に同作を完成させると大ヒットを記録し、ハワードは一躍ハリウッド・セレブの仲間入りを果たす。やがて、人気女優キャサリン・ヘプバーンと出会い、2人は恋に落ちる。彼はその後も次々とヒット作を生み出す一方、航空会社TWAを買収し、自らの操縦で世界最速記録を次々と更新するなど、大空への夢も実現させていく。こうして順風満帆な人生を謳歌するハワードだったが…。

まあまあ、面白かったというのが、私の正直な感想です。
もともと、キャサリン・ヘップバーンに非常に尊敬の念を抱いている私としては、
若き日のヘップバーンとヒューズの恋愛にゴシップ的な興味がそそられました。
この映画でアカデミー助演女優賞に輝いたケイト・ブランシェットは、
よくその感じを出していたと思います。
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
(でも、本物はもっと美人だぞ
)↓
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
明らかに強迫性障害を病んでいる
ハワード・ヒューズを演じるレオナルド・デカプリオは、
何でこの映画で主演男優賞がもらえなかったんだろうと思うぐらい上手い。
男前なのに、所謂ハリウッドスター的な路線とは一線を画するこの方の姿勢には、
私は素直に好感を持っています。
 

 
ハワード・ヒューズに関しては、
生前から奇人の噂が絶えなかったことと、
F.F.コッポラの映画「タッカー」(1988年)での印象的なキャラクターぐらいしか知らないんですが、
この映画では、あまりに精神分析的な図式通りに物語が組み立てられていて、
果たしてどこまで事実なんだろうか
という疑問が湧きました。
 
「マザー・コンプレックスから抜けられなった大富豪。
「永遠の少年」であるために、空を飛ぶことに(即ち「母なる大地」から逃避することに)過度の情熱を燃やす。。。」
 
とかなんとか、あまりに教科書通りの解釈ができそうで、却って懐疑的になります。
スコセッシ映画全般に見られる登場人物の深い性格描写は健在でしたが、
波乱万丈の人生の展開を期待してこの映画を観る人は失望することでしょうね。
やはり、スコセッシはロバート・デ・ニーロとのコンビが私は好きです。