映画「チョコレートドーナツ」を鑑賞する!

映画「チョコレートドーナツ」を鑑賞する!

2012年 アメリ



あらすじ:1970年代末期のカリフォルニア。歌手を夢見るショーパブのダンサー・ルディは、検事局のポールと一目ぼれしてカップルとなった。 あるとき、ルディの近所に住むダウン症の少年マルコの母親が薬物所持の罪で逮捕された。施設送りになるならと、ルディとポールはマルコを引き取って育てることにした。。。


障がい者や、性的マイノリティーをネタにしたお話なら、
「お涙頂戴」
のいやらしいものに違いないと決めてかかっていたので、
長らくこの映画を敬遠していたのですが、
結構世評が高いので、勇気を奮って観てみると、
案外にサッパリした佳作でした。
他の方のように「結末に涙が止まらない」なんてことはありませんでしたが。




今以上に同性愛者への差別・偏見が厳しかった時代のお話であります。
このゲイのカップルが行き場のないダウン症の少年に注いだ愛は、
「憐み」ではなかった。
同じ社会のマイノリティとして生きて行かなければならない人間同士の
「共感」だった。
それが感じ取れるからこそ、この映画は広く人々の支持を集めたんでしょう。
この話は、厳密には実話ではないので、
この子供を救うのなら、もう少し違った手も打てたんじゃないかと思うんですが、
(例えば、別の養子縁組を必死に探すとか。)
それでは映画にならないんでしょうね。




どんな時代のどんな社会にもマイノリティは存在します
なんらかの「価値」がある限り、なんらかの「差別」はなくならないからです。
マジョリティは、社会の矛盾やら悪をその人たちに押し付けてしまう。
そして、悲しい愛
のお話も、なくならないのであります。(笑)