映画「龍三と七人の子分たち」で落胆する

映画「龍三と七人の子分たち」で落胆する




2015年 日本
かつて、ビートたけしがお笑いの世界の頂点にいた時代がありました。
高校生の私は、睡眠不足を押して深夜の「オールナイト・ニッポン」を聴きました。
でも、それも今や昔。
「お笑い芸人が売れなくなると、シリアスな演技をしたがる」風潮を笑っていた
若きたけしも、結局、自身もそういう路線に活路を見出さざるを得なかった。
で、北野武監督は、その世界でも一家をなしました。
今更、コメディアンに戻ってもねえ。




この、私には全然笑えなかったコメディを観て、
かの悪評高いジャー・ジャー・ビンクス
を連想してしまいました。
かつて、あれほど皆に愛された
R2-D2チューバッカを創造したジョージ・ルーカスが、
何であんなひどいコメディ・リリーフを生み出したのか?
「笑い」と言うものは難しいもので、自身が権力者になってしまうと感覚が鈍る。
やっぱり、アウトサイダーでなければ、
良い笑いは生み出せないものなのかもわかりません。
やすし・きよしの漫才が最後まで面白かったのは、
横山やすしが永遠のアウトサイダーだったからでしょう?
もう、北野武監督は、こういう路線は諦めた方がいい。
全くひどい映画でした。