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縦書き・石川啄木




1886年明治19年)2月20日 - 1912年(明治45年)4月13日)

非凡なる人のごとくにふるまえる
後のさびしさは
何にかたぐへむ

こころよき疲れなるかな
息もつかず
仕事をしたる後のこの疲れ

友がみなわれよりえらく見ゆる日よ
花を買い来て
妻としたしむ

師も友も知らで責めにき
謎に似る
わが学業のおこたりの因(もと)

不来方(こずかた)のお城の草に寝ころびて
空に吸われし
十五の心

石をもて追はるるごとく
ふるさとを出でしかなしみ
消ゆる時なし

そのかみの神童の名の
かなしさよ
ふるさとに来て泣くはそのこと

ふるさとの山に向かひて
言ふことなし
ふるさとの山はありがたきかな

例によって、mydreamさんのブログから、

イデアを拝借しました。

石川啄木は、私が一番最初に夢中になった文学者です。

啄木と言えば、

貧乏というイメージが強いですが、

有名な
はたらけど
はたらけど猶わが生活楽にならざり
ぢつと手を見る
という短歌も、詩的誇張で、

かなりの高給取りだったのに、

浪費癖がひどかったために自ら招いた貧乏だったらしいです。

若いころは、その破滅的な生き方が、

かっこいいと思っていました。

でも、家族はたまったものではないですね。