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縦書き・石川啄木
非凡なる人のごとくにふるまえる 後のさびしさは 何にかたぐへむ こころよき疲れなるかな 息もつかず 仕事をしたる後のこの疲れ 友がみなわれよりえらく見ゆる日よ 花を買い来て 妻としたしむ 師も友も知らで責めにき 謎に似る わが学業のおこたりの因(もと) |
不来方(こずかた)のお城の草に寝ころびて 空に吸われし 十五の心 石をもて追はるるごとく ふるさとを出でしかなしみ 消ゆる時なし そのかみの神童の名の かなしさよ ふるさとに来て泣くはそのこと ふるさとの山に向かひて 言ふことなし ふるさとの山はありがたきかな |
例によって、mydreamさんのブログから、
アイデアを拝借しました。
石川啄木は、私が一番最初に夢中になった文学者です。
啄木と言えば、
貧乏というイメージが強いですが、
有名な
はたらけどという短歌も、詩的誇張で、
はたらけど猶わが生活楽にならざり
ぢつと手を見る
かなりの高給取りだったのに、
浪費癖がひどかったために自ら招いた貧乏だったらしいです。
若いころは、その破滅的な生き方が、
かっこいいと思っていました。
でも、家族はたまったものではないですね。