映画「お茶漬けの味」(1952年)

映画「お茶漬けの味」

(1952年)
 
 
 

 
この映画を観る前に、
マカロンさん お勧めの、
パソコン歴の浅い私は、
PCの歴史の初期の様子がよくわかって、
大変面白かったです。
それにしても、
スティーブ・ジョブズにしても、ビル・ゲイツにしても、剽窃の名人だったんですね。
ピカソ盗作の天才だったという話は聞いたことがありましたが、
ビル・ゲイツなんか、Windowsをみんな自分で開発したんだとばかり、
私は思っていました。
という事で、大変勉強になる映画でしたが、
映画としては、格別優れていたとは思えませんでした。
 


「お茶漬けの味」


 
あらすじ:会社勤務の佐竹茂吉(佐分利信)は長野出身で質素な生活を好む。妻の妙子(木暮実千代)とはお見合い結婚だが、上流階級出身の妙子にとって夫の質素さが野暮にしか見えず、学生時代の友人たちである雨宮アヤ(淡島千景)、黒田高子(上原葉子)、姪っ子の山内節子(津島恵子)らと遊び歩いて憂さをはらしている。茂吉はそんな妻の気持ちを知りながらも、あえて触れないようにしていた。
 ところが、節子がお見合いの席から逃げ出したことをきっかけに、茂吉と妙子が衝突する。妙子は口をきかなくなり、あげくのはてに黙って神戸の友人のもとへ出かけてしまう。一方の茂吉はウルグアイでの海外勤務が決まって羽田から出発するが、それを聞いても妙子は帰ってこない。茂吉が発った後、家に帰ってきた妙子にさすがの友人たちも厳しい態度をとる。
 平然を装う妙子だったが、茂吉の不在という現実に内心は激しく動揺していた。そこへ突如茂吉が夜中になって帰ってくる、飛行機のエンジントラブルだという。喜ぶ妙子に茂吉はお茶漬けを食べたいという。二人で台所に立って準備をし、お茶漬けを食べる二人。お互いに心のうちを吐露し、二人は和解する。夫婦とはお茶漬なのだと妙子を諭す茂吉。妙子は初めて夫のありがたさ、結婚生活のすばらしさに気づく。一方、お見合いを断った節子は若い岡田登(鶴田浩二)にひかれていくのだった。
 
 
これは、よく練られた脚本だったとは思いますが、
恋愛映画
(というより夫婦の映画なんですが)が苦手な猫さん
にすれば、
非常に退屈な映画でした。
ラストの20分間はそれなりに面白かったですが、
それまでの長いお話は、居眠りしそうになるほどでした。
長い夫婦生活を送ってこられた方がご覧になれば、
また違った目でご覧になれたかもしれませんけどね。
ただ、戦後間もない日本の風俗が大変興味深かったです。
今のハイテクパチンコとは比較にならない素朴なパチンコと、
今のグルメラーメンとは比較にならない素朴なラーメンが、
大変微笑ましかった。
それと、の人は男も女も本当によく煙草を喫うなと思いました。
この時代の成人男性の喫煙率は90%を超えていたそうですからね。
 

 
笠智衆のいわゆる老け役でない演技を、
生まれて初めて鑑賞いたしました。
非常に貧相な男性を貧相に演じておられました。(笑)
 
たしか、ヴィム・ヴェンダースがこの映画を非常に高く評価していたと思うのですが、
こういった以心伝心の言葉によらない夫婦愛のあり方とか、
夫の浮気場面を目撃しても怒らない妻とか、
西洋人に理解できるんでしょうかね
という訳で、私としてはお勧めできません。
お暇でしたら、ご覧になってください。