映画「ギルバート・グレイブ」

映画「ギルバート・グレイブ」

1993年アメリ


 
あらすじ:人口千人ほどの田舎町、アイオワ州エンドーラ。24歳のギルバート・グレイプジョニー・デップ)は、大型スーパーの進出ではやらなくなった食料品店に勤めている。日々の生活は退屈なものだったが、彼
には町を離れられない理由があった。知的障害を持つ弟アーニー(レオナルド・ディカプリオ)は彼が身の回りの世話を焼き、常に監視していないとすぐに町の給水塔に登るなどの大騒ぎを起こすやんちゃ坊主。母のボ
ニー(ダーレーン・ケイツ)は夫が17年前に突然、首吊り自殺を遂げて以来、外出もせず一日中食べ続けたあげく、鯨のように太ってしまった。ギルバートはそんな彼らの面倒を、姉のエイミー(ローラ・ハリントン
、妹のエレン(メリー・ケイト・シェルバート)とともに見なければなれなかった。彼は店のお客で、中年の夫人ベティ・カーヴァー(メアリー・スティーンバージェン)と不倫を重ねていたが、夫(ケヴィン・タイ)
は気づいている。ある日、ギルバートは沿道にキャンプを張っている美少女ベッキージュリエット・ルイス)と知り合い、2人の仲は急速に深まる。だが、家族を捨てて彼女と町を出ていくことはできなかった。そんな
時、ベティの夫が死亡し、彼女は子供たちと町を出た。一方、アーニーの18歳の誕生パーティの前日、ギルバートは弟を風呂へ入れさせようとした時、いらだちが爆発して暴力を振るってしまう。いたたまれなくなって
家を飛びだした彼の足は、自然にベッキーの元へと向かった。その夜、彼は美しい水辺でベッキーに優しく抱きしめられて眠った。翌日、車の故障が直ったベッキーは出発した。華やかなパーティも終わり、愛するアー
ニーが18歳を迎えた安堵からか、ボニーは2階のベッドで眠るように息を引き取る。母の巨体と葬儀のことを思ったギルバートは「笑い者にはさせない」と決心し、家に火を放つ。一年後、ギルバートはアーニーと、町を
訪れたベッキーのトレーラーに乗り込む。姉や妹も自分の人生を歩きだした。アーニーが「僕らはどこへ?」と尋ねると、彼は「どこへでも、どこへでも」と答えた。
 
 
今をときめく2大スター

誰しも興味が湧くところでしょうが、
いわゆる娯楽映画ではない真面目な作品です。
とにかく自閉症(?)を患っている弟を演じたディカプリオの演技が素晴らしい
仲代達矢は、この映画を1日10回は観て、
自然な演技とはどういうものか
を勉強すべきだと私は思います。

ディカプリオはこの映画でアカデミー賞にノミネートされましたが、
過去に、ダスティン・ホフマンがおなじ自閉症の演技(レインマン(1988年))で、
アカデミー主演男優賞をもらっています.
しかしレインマンの場合、
自閉症「演技」というよりも「形態模写」というべきではないのか?
という疑問を私は持っていました。
(姿形を真似しただけだとしか思えなかった。)
 
でも、この映画に関しては、

ディカプリオの全く素晴らしい
「演技」だという他はありません。
ネットで調べてみると、
実際に自閉症の子供を持つ親がこの映画を観て、
深い共感を感じた記事を書いておられました。
 
それに反して、孤独な青年を演じるジョニー・デップは、「田舎もん」にしては、男前過ぎたような気が。。。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ついでながら書きますと、
夫が自殺してから過食症に陥り「鯨のように太った」お母さんは、
最後に無理に運動をして死んでしまいますが、
私には、子供たちのことを考えたお母さんの自殺であったような気がいたしました。
こういう家族のあり方にも、専門家の興味深い考察がありましたので、
ご参考までに。
 

 
ジュリエット・ルイスもチャーミングでした。
ともかくともかく、ディカプリオの素晴らしい自然な演技
仲代達矢の臭い芝居
と比較考察する為にも、
必見のおすすめ映画です。