映画「X-MEN:ファーストゼネレーション」を鑑賞する!

映画「X-MEN:ファーストゼネレーション」を鑑賞する!

2011年 アメリ
 

 
 
 
実は、私「XーMEN」シリーズのファンなんです

という文章の出だしを考え付いたんですが、
つらつら考えてみるに、
今回が5作目になるこのシリーズで、
本当に面白いと思ったのは、「1」「2」だけ。
という事は、監督ブライアン・シンガーのファンだというのか正解なのかも。
「スーパーマン リターンズ」(2006年)も面白く観たしねえ。
ともあれ、一応ファンであることは間違いないので、
惰性でX-MEN:ファースト・ジェネレーション」を鑑賞いたしました。
(この映画では、ブライアン・シンガーは原案、製作にまわっています。)


かつて、
名匠デビッド・リーン監督(1908~1991)は、
米国アカデミー賞の授賞式で、
映画界に蔓延する
「PART1、PART2、PART3・・・」と続くような企画を痛烈に批判しましたが、
まさに今のハリウッド映画は、
「PART1、PART2、PART3・・・」が花盛りであります。


「PART2に名作なし」の格言(?)通り、ほとんどは駄作ですが、
なかにはトイ・ストーリー3」のような名作も現れるようになりました。(←こればっかり
思うに、DVDの普及によって、過去の映画が誰にも簡単に観れるようになったので、
作り手が最初から続編を意識して構想を練るようになったからでしょう。
最新作を観るために、
過去の作品をDVDでチェックするのが映画ファンの習慣となりつつあるようです。
(これこそ、製作者サイドの思う壺なんでしょうけどね。)
 
それに付け加えて今日流行っているのが、「前日譚」(プリクエル)。
スタートレック「バッドマン」はてまた猿の惑星」「エイリアン」。。。
さすがに猿の惑星前日譚の企画には驚きましたが、
その他にもいろいろなヒット映画が俎上の魚になりつつあるそうな。
今日のこのブームの起爆剤は、
明らかにスターウォーズプリクエルの大成功でしょうが、
私の限られた知識の範囲内では、
こういう企画を最初の成功させたのは、
ゴッドファーザーPART2」(1974年」)でしょ
もう映画界では完全に過去の人になってしまったF.F.コッポラですが、
この監督を尊敬する私としては、彼のこういう業績も認めてほしいところです。



随分前置きが長くなりましたが、
じゃあ、この映画はどうなんだ?
という話です。
私は、「1」~「3」を真面目にDVDで復習していなったせいか、
も一つ、人物の人間関係がよく掴みきれませんでした。
ミュータント同士の超能力を使った壮絶なバトルも、
5作目になるとさすがに飽きてくる。
話をキューバ危機」に絡めるのは、
ゴッドファーザーPART2」への
オマージュなんでしょうかねぇ。
これが、プリクエル三部作の第一部なのだそうで、
三部作が完結してから作品の評価はしたいところです。
けれども、文句を垂れながらも私がこの映画シリーズを見続けるのは、
やはり「差別されることへの怒り」
作品のテーマになっているからだと思います。
この映画で描かれるミュータントは、明らかにユダヤ人の暗喩です。
実際に超能力者なんかが存在したら、
人類は称賛するどころか、気味悪がって抹殺するだろうというのは、
よくSFのテーマになりますよね。
正に天才を輩出するユダヤ人への迫害の歴史がそれを物語っております。
ブライアン・シンガーユダヤ人だそうな。)
天才だから迫害されるのか、
迫害されるから天才になるのか
それは難しい問題ですけれど。。。
という訳で、自称「天才」 
猫さん 
には他人事とは思えないお話なので、
三部作全部を観るつもりであります。
感想はその時に書きます。(何年後