映画「マネーボール」を鑑賞する!

映画「マネーボール」を鑑賞する!

(2011年 アメリカ)
 

 
 
あらすじ:ビリー・ビーンは、かつて超高校級選手としてニューヨーク・メッツから1巡目指名を受けたスター候補生だった。スカウトの言葉を信じ、名門スタンフォード大学の奨学生の権利を蹴ってまでプロの道を選んだビーンだったが、自身の性格も災いして泣かず飛ばずの日々を過ごし、さまざまな球団を転々とした挙句、引退。スカウトに転進し、第二の野球人生を歩み始める。。。
 
 
最近、映画が集中してみれなくなったのは、
歳のせいかと思っていたのですが、
実は観ていた映画がつまらないだけだったのだと、
この映画を観てよくわかりました。
時間が経つのも忘れて、
最後まで見入ってしまいました。
 
お話自体は、よくある設定で別に目新しさは感じない
(つまり、弱小球団を率いて苦労するリーダーが最後には栄冠を収める。。。)
のですが、私には何よりセイバーメトリクスという理論を野球に駆使して、
実際に上手くいくかという「夢」に賭ける人たちの情熱に大変惹かれました。
この映画でも、アメリメジャーリーグの古い体質から、
当然のことながら既成の勢力者たちのバッシングを受けますが、
日本の野球界なら、そもそもそういう発想を持つこと自体許されないでしょうね。
昔、ロッテにいたボビー・バレンタイン監督が、
万年最下位球団を一年で優勝争いできるチームに仕立て上げたのに、
翌年解雇されてしまったという珍事が思い起こされます。
選手が完全にモノ扱いされる、
アメリカの厳しい契約社会の在り方がよく痛感されるとともに、
逆に年功序列によらない能力主義の人事が、
うまく歯車が回るといい成果を出すという実例とも思えました。
 

 
 
よく私たちは、民主主義のことを、
「みんなで話し合って決める。」という風に解釈しがちですが、
河合隼雄さんが再三指摘していたように、
アメリカ型民主主義」は大変「独裁者」的な一面を持つのであります。
この物語の主人公ビリー・ビーンブラッド・ピット)が、
「独裁者」として振る舞えなかったら、
このチームの成功はまず見込めなかったでしょう。
大体、現役時代に実績のない元プロ野球選手が、
GMになるなんて、日本では考えられないことですよね。
同じことを何度も書きますが、
バブル経済崩壊以来、「改革」「改革」と掛け声だけで、
一向に何も変わらない日本の病根は、
実は「民主主義的」なコンセンサス社会にあるのではないのか?
とも思ってしまいました。

話はわきに逸れましたが、
やはり、野球映画は感動しやすいのでしょうね。
オチは最初からわかっていても、
素直に映画にのめり込めました。
以下、詳しい話は、
TBした他の方のブログをご覧くださいという、
大変投げやりな記事です。(笑)
 


 

 
 
 
 野球の実況シーンも大変良くできていて
野球の好きな人には、大変お勧めです。
ビリー・ビーンの娘さんも可愛らしかった。