映画「黄昏」を鑑賞する!

映画「黄昏」を鑑賞する!

1981年 アメリ
 

 
あらすじ:老境にさしかかった男とその娘の、親子の交流をあたたかく描いた家族愛のドラマ。ニューイングランドの別荘でバカンスを過ごしている一組の老夫婦のもとに、彼らの娘がやってきた。父親は愛情の示し方がわからず、それが故に、父娘の仲は疎遠になっていた。だが、娘のつれてきた孫を通じて、彼の娘への愛情は形にあらわれていく……。
 
この映画は女優ジェーン・フォンダが、
最後の親孝行として企画した映画だと知っていたので、
なかなか観る気が起こりませんでした。
(商業映画はプライベート・ムービーじゃないんですからねえ。)
永い間、確執を続けたこの親子がどういう経緯で和解に至ったのかは、
私は知りませんが、
歳を重ねて、父親の心も理解できるようになった娘の、
贖罪を込めた企画だったのでしょうか。
しかし、そういう下世話な興味を脇において、
この映画を観ましても、結構、感動的ないいお話しでありました。
 

 
年老いた夫婦の、別荘での生活を中心に描いた地味な映画ですが、
何と言っても、キャサリン・ヘップバーンが素晴らしい。

何度も書きますが、
 
日本ではヘプバーンと言うと、未だに日本で熱狂的な支持を受けるオードリー・ヘプバーンをイメージすることが殆んどであるが、ヘプバーンと言えば、日本以外の世界ではキャサリンその人を真っ先に思い浮かべる人が殆んどである。
 

 
現代において大流行の「自立した女性」の先駆者であるこの人は、
この映画で、史上最多の4度目のアカデミー主演女優賞に輝いたその時も、
ついに授賞式に姿を見せなかったのであります。

 
※一度でいいから、こんな恰好のいいパフォーマンスをしてみたい!
 
この映画で、
かねてより念願のアカデミー主演男優賞を受賞したヘンリー・フォンダは、
この映画の主人公と同じく心臓を患っており、
式の数ヶ月後に子供たちに見守られながら死去、
彼にとって本作品が最後の映画出演となったのでありました。

偉大な業績を積み重ねた二人の老俳優への敬意と、
反目を続けた親子の長い年月の末の和解の記録として、
この映画は観るに値するでしょう。
しかし、ジェーン・フォンダの水着姿は余計でしたなあ^^