今頃、映画「突撃」を鑑賞する!

今頃、映画「突撃」を鑑賞する!



1957年 アメリ

S.キューブリックの映画は、すべて観ているとは言えませんが、
私も、この方を世界に輝く大変立派な映画監督だと認識しております。
「時計仕掛けのオレンジ」(1971年)は何度も観ました。
有名な2001年宇宙の旅(1968年)に関しては、
私には、ラストシーンの意味がさっぱり分からないので、
敢えて評価は保留させていた戴きます。
個人的には、バリー・リンドン(1975年)が一番気に入っております。




で、何の予備知識なしに観たこの映画(原題はPaths of Glory)。
例によって、映画の詳細は書きませんが、
本当に素晴らしい映画だと、感嘆しました。

戦争映画の歴史に詳しくないのですが、
この時代にここまでリアルな戦闘シーンを描いた事だけでも驚きます。
どうやって、撮影したんでしょうかね?





後年の黒澤明「影武者」(1980年)だとか、
S.スピルバーグプライベート・ライアン(1998年)だとかは、
明らかに、この映画の影響を受けているでしょうね。




この物語が描くのは、戦争の愚かさと言うより、
むしろ軍隊と言う組織の不条理さであります。
日本
でも、多くの兵隊さんたちが、
「馬鹿な上官、敵より怖い」と嘆いて死んでいった歴史がありますが、
フランス
の兵隊さんたちは、
敵(=ドイツ
)の銃撃によって殺されるのではなく、
フランスの上流階級の人たちのエゴイズムによって、死んでいくのでありました。




後にキューブリックの奥さんになったクリスティアーヌ・ハーラン
最後にドイツ語の歌を歌うシーンは、涙なくして観れません。




久々に、感動した映画でした。