何故、長時間労働が無くならないのか?

何故、長時間労働が無くならないのか?




日本社会
における長時間労働について、いろいろと議論が盛んなようですが、
私が思うには、いくら法律などで規制しても、これは無くならないでしょう。
人を評価する基準が、日本と欧米とでは全然違う。

私がバブル経済絶頂期にファミレスで働いていた時には、
私の同僚で、残業200時間(!)をこなす強者もおりました。
人間、1か月に400時間も働けるわけがありません。
その実、彼はタイムカードを押して、職場で駄弁っていたのであります。
実際に過労死に追い込まれる人もいるでしょうが、
ただ単に職場でダラダラ過ごしている人も結構多いのではないか?

休まず、遅れず、働かず

とよく言われるように、日本人がその職場で評価される最大の要因は、職場に長くいること、みんなと仲良くすることでしょう。中根千絵さんの表現で言えば、


たとえ、それほど仕事ができなくても、
長時間職場にいて、上司にしっぽを振っていると、
「あいつは頑張っている。可愛い奴だ。」
だとかなんとか気に入ってもらえます。
逆に、仕事の成績が抜群であっても、
定時にさっさと帰ってしまうような輩は嫌われるのであります。

判官びいき(「母性社会
」ですからね。)



何でも映画の話に結びつけて恐縮ですが、
人混みが嫌いで一度もアカデミー賞のセレモニーに出席しなかった
キャサリン・ヘップバーンに4度も主演女優賞を与えるなんて、
日本の社会で考えられるでしょうか
キャサリン・ヘップバーンは人柄が良かったからではなく、
付き合いが上手かったからでもなく、
演技が上手かったから評価されたのです。

誰だって、仕事をする以上は人に評価されたいと思う訳です。
ましてや、養う家族があれば、猶更です。
日本の文化風土が変わらない以上、
(無意味な)長時間労働はなくならないと私は思います。