映画「ブラックパンサー」と神代文字???

映画「ブラックパンサー」と神代文字???



日本の歴史に詳しい方なら、日本に漢字伝来以前に神代文字があったという説が、大昔から脈々と語り継がれていたことは、ご存知だと思います。日本民族はもともと文字を持ちませんでした。中国文化の洗礼を受けてやっと読み書きの手段を得たというのは、歴史の定説となっておりますが、それを認めたがらない人がいるらしい。圧倒的な中国文明への劣等感がそうさせるのでしょうね。実際の神代文字は、後世になって捏造されたものらしい。なんだかみじめな話です。

もっと私が大嫌いなのは、現代の韓国におけるウリジナル文化運動(?)。日本や中国の文化の起源は何でも韓国にあると唱える方々が韓国には大勢居られる。寿司はもちろん、サムライもソメイヨシノも韓国起源。孔子は韓国人なのだそうな(笑) これも、長年異民族に侵略され、苦渋を強いられ、独自の文化を育てにくかった弱小民族の劣等感が原因でしょう。




アメリカで大ヒットしている映画ブラックパンサー(2018年)を観て、私は似たような感情を持ちました。

 
娯楽映画としては、優秀な部類でしょう。生粋のアメリカ人が作ったアフリカ文化もどきの映画は、アフリカの文化をよく知らない私も十分楽しめました。日本を舞台にしたハリウッド映画を日本人が見たら変に思うのと同様に、きっとこの映画を生粋のアフリカ人が見たら、違和感を感じまくるだろうと想像します。でも、そんなことはどうでもいい。所詮は娯楽映画ですから。




ただ、私が拒絶反応を起こしたのは、アフリカの秘境に位置する小国ワカンダが極めて高度な文明を誇るという法螺話です。そんな事、あり得ないじゃありませんか?(笑) 勿論、そういう設定はマーベル・コミックから引き継いだものですから、この映画のオリジナルではないのですが、「人種的に劣っていると言われてきた黒人たちが、実は西洋より高度な文明を築いていた。」という夢想は、アメリカのマイノリティの人たちには、極めて快く受け入れられのでしょうね。この映画が大ヒットしている原因はおそらくそこにある。でも、それって、神代文字ウリジナルと同様に、単なる「劣等感の裏返し」に過ぎないでしょ?
今日私たちが享受する科学文明の大方は西洋の白人たちによって作られてきたのは事実です。(大昔には、中国人やイスラム文明も貢献しましたが。)その事実を隠蔽してしまう事と、人種差別撤廃とは全く別問題だと私は思う。
在日朝鮮人への差別をなくす必要があるのは、なにも孔子様が韓国人だからではないのであります。(笑)

私には、納得できない映画でありました。