映画「15時17分、パリ行き」を鑑賞する!(おまけ付き^^)

映画「15時17分、パリ行き」を鑑賞する!



2018年 アメリ

アメリカン・スナイパー」「ハドソン川の奇跡」の巨匠クリント・イーストウッド監督が、2015年にフランスの高速鉄道で発生した銃乱射テロ事件で、犯人を勇敢に取り押さえて大惨事を阻止したアメリカ人青年3人の英雄的行為を映画化した実録ドラマ。幼なじみの若者アンソニー、アレク、スペンサーの3人が、旅行中に遭遇した無差別テロにいかにして果敢に立ち向かうことが出来たのか、その知られざる真実の物語を、彼らの子ども時代からの半生と、緊迫の事件のリアルかつ詳細な再現を通して明らかにしていく。また3人の主人公のほか、事件が起きた列車に偶然乗り合わせていた乗客たちの多くが本人役として本作に起用され、劇中で自らを演じるという前代未聞のキャスティングも話題に。

私は、クリント・イーストウッドの映画が大好きで、すべての作品を見ている訳ではありませんが、「はずれ~」だと思った記憶がありません。「男らしさとは何か?」みたいなことに拘る作風が多いですよね。




映画は予備知識なしで観るに限るというのが私の持論ですが、この映画もそういう見方が功を奏しました。私は、アンソニー、アレク、スペンサーが無差別テロの犯人で、ヨーロッパの観光旅行を楽しんだ後、最後にパリ行きの列車の中で、銃を乱射するものだとばかり思って観ておりました。全然違う話やないか~(笑)
例えば、この映画をアラブ人が観たらどう思うだろうか?だとか、政治的な問題はあるかもしれません。ヨーロッパ観光旅行のシークエンスはちょっと退屈でした。でも、総じて完成度の高い映画だったと思います。



前述の解説にありますように、この映画の驚きは、主人公を含めた登場人物の多くを、俳優としての素人である本人自身が演じている処にあります。それにしては、皆さん演技が上手い。これも、イーストウッドさんの演出力でしょうか?



クリント・イーストウッドは、御年88歳
なんと若い感性なのでしょう
黒澤明の晩年の衰弱ぶりと比較しても、その創造力には目を見張るものがありますね。(息子が隠れて監督してるの?)












古い話で恐縮なんですが、私は最近になって知った映画の話題です。



英映画配給会社代表が、「日本の映画は本当にレベルが低い。」苦言を呈したそうな。(私も全く同感。
それに対する、日本の映画関係者の反論
が聞いて呆れる!
Twitter
だいたい「今の日本映画はつまらない」とか「神目線」言う人間は、例えば予算のない現場で制作のスタッフがしょぼい弁当をリカバーするために必死で味噌汁作ってキャストやスタッフを盛り上げようする矜持すら知らない。俺はそんなやつらは一切信じない。勝手にほざいてろ。
何という感情論
全く反論になっていないじゃないですか!この方のツイートは、多くの方の反感を買って炎上したそうですが、そりゃそうだ! 現場のスタッフがどれだけ映画を作るのに苦労していようが、そんなの、映画の良しあしに全く関係ありません。
こんな発言をすること自体、プロとして全くの失格でしょう。「甘え」ですよね~
昔、桑原武夫という碩学が、俳句のことを「第二芸術」(芸術と呼ぶに値しない)と批判したとき、怒り心頭の当時の俳人から
「俳句のことは、俳句を作った人間でないと分からない。」
という馬鹿な反論があったそうですが、これと全く同じですね。なんで、こんな精神論が蔓延るんでしょうか?真の批評が成立しないんでしょうか?