歌川広重
猫の化粧 |
風景、人物、鳥魚など、淡彩の草体画を75図も収めた画帳から、対照的な2図を選んで紹介する。《猫の化粧》では、ユーモラスなその擬人画に江戸人特有の精練された機知を発揮しているし、《下総小金原》では、同時代の渡辺崋山(広重より4歳年長)がかつて《四州真景図巻》(文政8年作)で示したと同じような近代的な視角を、現実的な風景を相手に、遠く広くゆき届かせている。幕末の江戸に生きた広重の新旧二様のそれぞれに善き性格を、こうした草々の略図にも垣間見ることができるのである。
下総小金原 |
安藤広重と言えば、世界的な画家ですが、
こんなユーモラスな絵も、あるんですね。
どうしても、私は浮世絵が好きなので、
『猫と洋画』のはずが、いつのまにか
浮世絵ばかりになってしまいます。