「ヴィヨンの妻」


なんでも、今年は太宰治の生誕100年で、

ヴィヨンの妻」という映画が、


最優秀監督賞を受賞したらしい。







私は、日本の文学少年のお決まりのコースとして、

一時、太宰治に熱中した事があるので、

その作品は、ほとんど読んでいますが、

映画化が成功するような小説群とは、思えませんでした。

三島由紀夫が、太宰治を嫌悪して、

わざわざ会いに行って、

「私は、あなたが嫌いです。」と言ったのは有名な話ですが、

私も歳を取ると、

太宰治の巧妙な自己正当化と、自己憐憫が見えてきて、

嫌いになってしまいました。

でも、語り口の巧さは、天下一品だと思います。

(だから、自己憐憫のない「御伽草子」なんか、好きです。)

ヴィヨンの妻」も、ラストのセリフが心に残っていたのですが、

ブログにUPしようとして、本箱をひっくり返すのも面倒になって、

ネットで調べてみました。


人非人でもいいじゃないの。私たちは、生きていさえすればいいのよ。 


この後、確か白痴の子供がケケケと笑うんだったと思いますが、

うろ覚えですみません。<m(__)m>

日本映画は、本質的に嫌いですが、

観てみたくなりました。