映画『キッズ ・リターン』

映画『キッズ ・リターン』

1996年 日本
 

 
映画ファンのブロ友さんが、次々と「休業」したり、
何故か音信不通になったりして(←私のせい?
)、
淋しい限りですが、
もし、北野映画に関心をお持ちなら、
是非この映画をご覧になってください。
この時代のビートたけしは、
あたかも時代とシンクロしているように、冴えに冴えていた。
バイク事故で九死に一生を得た彼の
リハビリを兼ねた復帰作という触れ込みでしたけれど、
私はベネチアで賞をもらった「HANA-BI」(1998年)より、
この映画の方が数段すぐれていると思う。
バブル経済崩壊以降の今日にまで至る閉塞状況を
これほど的確に捉えている映画はない。
北野映画がヨーロッパでは評価が高くて、日本ではそれほどではないのは、
日本人の自分たちが気付きたくない部分を抉り出しているからだと思います。
ずばり「長幼の序」
この部分を衝いた日本映画は、この映画が最初で最後でないか
宮崎アニメで有名な久石譲の音楽も、この映画では抜群にいい。
「素晴らしい
」「素晴らしい
と連呼しただけでは、
観ていない人には退屈でしょうから、予告編を張り付けておきます。
 

 
 
校庭で自転車を乗り回す二人の主人公が醸し出す詩情は、
淀川長治さんの絶賛するところでありました。