映画「天井桟敷の人々」を鑑賞する!

映画「天井桟敷の人々」を鑑賞する!


 
1945年 フランス
 
なんでも、「フランス
映画史上に残る名作」
wiki)などと噂を聞くと、
こちらとしては身構えてしまって、
なかなか観る気が起こらない映画でしたが、
正月休みで暇だし、
やはり古典映画は観ておかないと何かと無知をさらけ出すと思い、
意を決して鑑賞いたしました。
 

 
当時としては破格であろう16億円もの製作費を投じて作られたので、
豪華なセットや、派手なセレモニーのシーンなど
「お金かかっているよな~」と言うのはすぐに判る事でしたが、
それだけで「文字通りの名作」だというのなら、
アベンジャーズ(2012年)も歴史に残る名作になってしまう。(笑)
邦題から想像して、
私は、フランスの各階層の人々の群像を描いた
レ・ミゼラブルのような大河ドラマかと思っておりましたが、
この映画は、ガランスという女性を巡る男たちの確執劇なのでありました。
主人公ジャン・バチストジャン=ルイ・バロー)が演じる
劇中劇のパントマイムは本当に見事でしたが、

 

 
 
如何せん、ヒロインのガランスアルレッティ
が、
私にはちっとも魅力的に映らない。

 

 
 
こんな肝っ玉母さんのような女性に、
どうして多くの男が心を寄せるのか

ルノアールの絵を見ればわかるように
貧しい時代には、太っているのが美人の条件でしたから、



時代による美意識の違いなのかもしれませんが、
同じ時代に作られた風と共に去りぬ(1939年)ヴィヴィアン・リーは、
今観ても私は美しいと思うので、そうとばかりも言えないでしょう。

 

 
 
ガランスを巡る各階層の男たちの性格描写も、
必ずしもうまく描き分けているとは言えないと思うし、
貧富の差が激しかった19世紀のフランス社会の矛盾を突いているとも言い難い。
180分ある大作でありましたが、
私は途中で休憩を入れないと最後まで観ることができませんでした。
テンポの速い現代の映画を見慣れているせいでしょうか?
正直、「フランス映画史上に残る名作」とは、私には思えませんでした。



 
きっと、こういう事を書くと反論される方が多いと思いますが、
そういったコメントは勉強になるので大歓迎です。
宜しくお願い致します。
 
 
 
 
次は大いなる幻影でも観てみようかしらん。