映画「グランド・ホテル」を鑑賞する! +α

映画「グランド・ホテル」を鑑賞する!




1932年 アメリ

妙な偶然があるもので、
この映画を先々週、鑑賞しようと予定していたんですが、
例によって観る気が起こらなくなって、ふとPCを開いたら、
ブロ友さんのmimiさんこの映画のレビューを書いておられました。
新作映画ならともかく、こんな古い映画を、
ブロ友さんと同時に関心を持つなんて、奇跡的な確率ですよね!
こういう現象を、共時性(synchronicity)と言います。(言わない?
この映画のDVDはかなり以前に、380円で購入したものです。
つまらない新作映画を何千円もかけて鑑賞するくらいなら、
古典映画を安い値段でじっくり鑑賞するほうが絶対得だと私は思うのですが、
これも前に書きました様に、
私って、DVDを購入してしまうと、観る気が起こらなくなるんですよね。
買ったはいいがまだ観ていないDVDが、私の本箱には結構あります。
「デルスウザーラ」「アラビアのロレンス 完全版」「ブラックスワン
「第三の男」。。。

今回、このDVDを観る気になったのは、
グランド・ブダペスト・ホテル(2014年)を観てみたいからであります。
勿論、この映画を下敷きにしているはずで、
元祖を知らないと楽しめないであろうと思った次第。
この映画の影響を受けたものは数多ありまして、
さまざまな人物が1つの舞台に集いあい、それぞれの人生模様が同時進行で繰り広げられていくという(wiki)手法は、
グランドホテル形式と呼ばれているのは、皆さんよく御存じだろうと思います。
ロバート・アルトマンの作品群は有名ですが、
私の記憶に強く残っているのはタワーリング・インフェルノ(1974年)とか
ポセイドン・アドベンチャー(1972年)だとか。

前置きが長くなりましたが、さて、この映画の感想であります。
明らかに本末転倒ですが、
この映画の影響を受けた後世の作品の方が、むしろ私には面白かったです。
製作年が1932年と大昔なので、古臭さを感じるのは仕方がない。
この時代の映画が今でも鑑賞に堪えること自体が素晴らしいのでしょう。
ただ、当時のMGMの大スターを総動員したんだそうですが、
mimiさんも書いておられるように、あまり出てくる俳優に私にはなじみがない。





グレタ・ガルボのことは、もちろん知っております。
この映画を観て、演技が巧いのには感心しました。
後、ジョン・バリモアジョーン・クロフォー
ジョン・バリモアは、ドリュー・バリモアのお祖父さんですよね。)













人間万事塞翁が馬と言った内容の話です。
超高級ホテルを舞台にしているにもかかわらず、
日の当たらない社会の下積みの人々に視点を合わせている事に、
私は好感を持ちました。
階級社会のひずみがよく出ていた様に思いました。

「またこの映画のキャスティングと出演者の実際の末路が非常に似ており、奇なる映画としての拍車もかけている。」(wikiより)
この辺の詳しい事情は、知りたい処であります。








古典映画は、知っておかないと恥をかくことが多いので、
これからも、勉強のつもりで観ていきたいと思います。




追記:映画グランド・ブダペスト・ホテル(2014年)は、
「グランド・ホテル」とは、全く関係のないコメディでした。
グランドホテル形式も、関係なかった。(笑)
優れたお話だとは思いましたが、
世界中で映画賞を総なめするほどのものとは、
野暮天の私には思えませんでした。

まあ、人の意見はそれぞれですね。