映画「マダム・イン・ニューヨーク」を鑑賞する!
映画「マダム・イン・ニューヨーク」を鑑賞する!
2012年 インド
あらすじ:インドで夫サティシュと年頃の娘サプナ、幼い息子サガル、そして姑と暮らす主婦シャシは、菓子作りが得意の良妻賢母だが、英語が苦手なことを娘にもバカにされ、コンプレックスを感じている。そんなある日、ニューヨークで暮らす姉マヌから娘ミーラ(シャシにとっての姪)が結婚するのでその準備を手伝って欲しいと連絡が来る。夫の勧めもあって家族に先立ち1人でニューヨークにやって来たシャシだったが、まともに英語を話せないために恥をかいてしまう。激しく落ち込むシャシだったが、たまたま目に入った英会話教室の案内に一念発起し、姉をはじめとする家族にも内緒で英会話教室に通うことにする。様々な国からやって来た仲間たちと英語を学ぶ中でメキメキ上達するシャシに、同じ教室で学ぶフランス人シェフのローランは想いを寄せるようになる。
インド映画と言えば、「踊るマハラジャ」(1995年)しか知らず、
この映画を観て、明らかにインドは近代化の道を歩みつつあると感じました。
私の定義は、「近代化するという事は、劣等感を感じ始める事。」
この映画のヒロインは、
英語が喋れないという事に強い劣等感を感じて行動するわけですが、
英語が喋れないという事に強い劣等感を感じて行動するわけですが、
昔のインドなら、そんな人はいなかったと思う。
カースト制度の上の方の人は、
下層階級の人々は、毎日の生活が食うや食わずで、語学どころではない。
英語ができないことに劣等感を感じる中産階級が育ちつつあるのでしょうね。
中国は、ご存知のとおり大変中華意識が強いので、
他の国に劣等感なんて感じなかった。
主演のシュリデヴィと言う女性は、インドの伝説的人気女優なんだそうですが、
その美しさには、目を奪われます。
女性監督の作品なので、今流の「女性の自立」が作品のテーマだとも言えますが、
イプセンの「人形の家」の様に、ヒロインは家出してしまうのではなく、
最後には伝統的なインドの価値観に帰っていきます。
安易に欧米流の戦闘的フェミニズムに染まらないで、家族の大事さを解いた点も、
好感が持てました。
英会話教室での、勉強の様子もとても楽しかったです。
インド映画のお約束事なのでしょうか、一応ミュージカル仕立ての映画でして、
最後の結婚式のシーンでは皆で踊って歌うのですが、
これは、あんまり良いナンバーだとは思いませんでした。(笑)