映画「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」を鑑賞する!

映画「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」を鑑賞する!




2014年 アメリ
あらすじ:かつてヒーロー映画『バードマン』で一世を風靡(ふうび)した俳優リーガン・トムソン(マイケル・キートン)は、落ちぶれた今、自分が脚色を手掛けた舞台「愛について語るときに我々の語ること」に再起を懸けていた。しかし、降板した俳優の代役としてやって来たマイク・シャイナー(エドワード・ノートン)の才能がリーガンを追い込む。さらに娘サム(エマ・ストーン)との不仲に苦しみ、リーガンは舞台の役柄に自分自身を投影し始め……。


所謂「前衛的」な映画が大嫌いで、アメコミの映画化作品をこよなく愛する私ですが、アカデミー作品賞を取ったものは、一応見ておこうと言うという事で、DVDをレンタルしました。結構、楽しめました。




言うまでもなく、現代のアメコミブームの先駆けとなったティム・バートンバットマン(1989年)の主役を演じたマイケル・キートンセルフパロディであります。実際のマイケル・キートンは、バットマンを演じた後仕事にあぶれていた訳ではありませんが、今日隆盛を極める安易に大衆に迎合した娯楽映画作りへの批判が込められていることは確かなようですね。溝口健二も腰を抜かす、まるでワンカットで撮影されたかのようなカメラワークも凄いです。幻想と、現実が入り乱れる構成は、判り難いやもしれませんが、まあ、この程度なら私も我慢して観ることが出来ました。
「中年の危機」は他人事ではありませんしね。



ただ、この映画が各地の映画賞を総なめしたのは、映画の出来がいいからと言うより、業界人受けしたからだと私は思うんですが。まあ、そういう映画もあっていいのでしょう。