一将功なりて万骨枯る

一将功なりて万骨枯る




映画「影武者」より

今年も、新入社員の季節がやってまいりました。
私の勤めている会社においても、100人もの初々しい若者が、期待に胸を膨らませて、研修に励んでおります。廊下などですれ違うと、それぞれが「お疲れ様です!」といちいち挨拶してくるので、うるさいのなんの。
一つの店舗だけで100人の新入社員とは驚かれるやもしれませんが、実はこの100人のうち数年後に職場に残っているのは、10人ぐらいしかいないのであります。それに、既存の社員も辞めていく。今年の3月一杯で、30人もの社員が退職してしまいました。
近頃の若いもんは、我慢が足りないのでしょうか
それとも、わが社がブラック

なのか
元気溌剌としていた青年たちが、数が月後には挨拶もしなくなり、みるみる顔が曇っていくのを毎年見ていると、不憫な気持ちになってしまいます。会社としては、多すぎる残業時間を制限したり、リクリエーションを行ったり、社員の定着率をよくする努力はしているようですが、どうも本気を出しているとは思えない。

わが社は、無借金経営の優良企業だそうで、それで問題はないのでしょう。あんまり人が定着すると、年功序列で給料を上げないといけないので、すぐに辞めてくれてたほうが、経営者としては効率がいいのかもしれません。いつの時代でも、得をするのは上層部の一部の人だけ。それが資本主義の現実なんでしょうね。

私の給料は、何年間も横ばい状態です。