人はなぜ、人を差別するのか?

人はなぜ、人を差別するのか?





人はなぜ、人を差別するのか?
答えは簡単で、(岸田秀流に言えば)
人間の持つ価値観というものが、元来幻想的なものだからです。

人は、犬や猫を差別しない。
それは、犬や猫より人間のほうが優れていると誰もが知っているからです。
「犬は大学に行ってはいけない。」とか、
「猫と恋愛をしてはいけない。」なんていう法律は誰も作りませんよね。

例えば、白人が黒人を差別するのは、
白人が黒人より優れているからではなくて、
白人が黒人より優れていると思いたいからです。
白人が黒人より優れているのが自明の事であれば、
別に差別をする必要などありません。

よく知られているように、
アメリ
で人種差別の主役となるのは、
所謂「プアーホワイト」といわれる人たちで、
一般的に経済的に余裕のある人は、あまり差別をしない。
ドイツ
において、ナチズムの狂気が台頭したのは、
ドイツの大不況時代です。
愛国心はならず者の最後の拠り所」とはよく言っモノで、
この手の人たちは、
白人が一番優秀であるという幻想に縋らないと生きていけないんですよね。

岸田秀先生に言わせると、
日本
において、東大偏重の学歴社会が無くならないのは、
東大卒の官僚の中でも落ちこぼれである文部省の役人が、
東大神話に縋りたがるからだそうな。
私の短い人生経験から言っても、
仕事で実力がない人ほど、自分の学歴を自慢したがる傾向が強いようです。

こういったナルチシズムは、
他の人がいくら客観的に馬鹿馬鹿しいと説明しても、
本人がそれに拠らないと生きていけないのだから、どうしようもない。
かくて、世界に紛争やもめ事が、無くならないのでありました。

※前にも、同じことを書いたような気が。。。