今頃、「ダイ・ハード3」を鑑賞する!

今頃、「ダイ・ハード3」を鑑賞する!



1995年 アメリ

友人との、”懐かしの映画鑑賞会”第3弾です。(あんまり、懐かしいとは言えないけど。)私は、それほど興味がなかったのでが、友人が観たことがないとのことで、お付き合いしました。




それまでの限定空間とはうってかわってニューヨークそのものを舞台にしたヒット・シリーズ第3弾。またしても運の悪さを見せつけるマクレーン刑事と、些細な事から事件に巻き込まれた黒人ゼウスのにわかコンビが爆弾テロリストに立ち向かう。五番街のド真ん中で爆発が起きるオープニングから、次々と二人に降りかかる危機また危機で飽きさせない造りになっており、娯楽映画としては申し分の無いものだが、これが「ダイ・ハード」である必然性もあまり感じさせないのは正直辛い(新章突入と見るべきか?)。相棒に扮するS・L・ジャクソンは好演。
<allcinema>

そうそう、この映画、ダイ・ハードである必然性は全くないんですよね。もともとダイ・ハード3」用の別の脚本が出来上がっていたんですが、似たような設定の映画が先に公開されたので、急遽別の脚本を、ダイ・ハード3」用に改変させたものなのだそうです。




そんな事より、私が興味を持ったのは、この映画がアメリカ社会に根深い白人と黒人の対立を、真正面から取り上げていることです。今までは、娯楽映画でこんなテーマを取り上げることはなかった。この時代くらいからでしょうね、黒人がわき役ではなく、白人と対等の主役として、映画で活躍するようになったのは。




いまや、押しも押されぬ大スターになったサミュエル・ジャクソンが、メカに強い
家電修理店の店主を演じております。この辺りも、「黒人= 身体能力には長けているが、知能指数が低い」みたいな差別的ステレオタイプを打ち壊そうとしているのでしょうかね?そういう意味では、大変啓蒙的な映画だなあ、と公開当時に思った記憶があります。今では、黒人だけが主役を張る映画なんて珍しくなくなってきております。時代の変化を感じさせますね。



そう言うお話ですから、当然悪玉は白人
になる訳であります。
ジェレミー・アイアンズ)
 これまた、今となっては懐かしい冷戦構造の終結が物語の背景になっております。
シリーズモノの宿命として、回を重ねるにつれて、設定に無理が出てくるのは仕方がないですが、まだこの「3」は楽しめました。シリーズモノのとしては合格点です。
 お暇で、ちょっと昔を懐かしがりたい方はご覧になられては?