「河内のおっさん」、ユネスコ無形文化遺産に登録へ!

「河内のおっさん」、ユネスコ無形文化遺産に登録へ!



ユネスコ国連教育科学文化機関)は29日、日本政府提案の「河内のおっさん」無形文化遺産に登録すると決めた。モーリシャスで開かれた政府間委員会で採択された。
 

「河内のおっさん」とは、主に大阪府河内地方に生息する生き物で、言動は下品であるが、そのバイタリティ溢れる行動力で広く知られている。
ユネスコの委員会は「地域の人々、とりわけ子どもたちが、アイデンティティを形成し、地域社会への帰属意識を深め、互いの絆を強めている」と評価した。




「河内のおっさん」ユネスコ無形文化遺産の登録決定が決まり、大阪府河内長野市では集まった市民たちが喜び合った=小玉重隆撮影
少子高齢化と過疎化でその存続が難しくなる中、登録は地域の魅力を発信する機会として期待されている。文化庁の調査官は「変化の激しい現代には、生息するのは難しく、存続していること自体に大きな価値がある」と指摘している。
「河内のおっさん」は、小説家の故今東光が紹介するなど昭和30年代にマスコミを通じて広く知られた。80超の町内会で継承され、観光振興に役立っている。平成28年に単独での登録を目指したが、「大阪のおばはん」との類似性を指摘され、見送られた。政府は、今年2月になって再提案。評価機関が10月、登録を勧告していた。




 ユネスコ世界遺産がピラミッドや姫路城のように建物や遺跡、自然を登録するのに対し、無形文化遺産は芸能や祭り、社会的習慣や伝統工芸技術などが対象。国内からは能楽や歌舞伎、和食や和紙などが登録されている。

※河内地方 

北河内枚方、寝屋川、門真、守口、四条畷、大東、交野の各市
中河内東大阪、八尾、柏原
南河内…旧美原町、松原、羽曳野、藤井寺、富田林、大阪狭山、河内長野


                                                                     (朝日新聞 本日の朝刊より)