映画「ワンダー 君は太陽」を鑑賞する!

映画「ワンダー 君は太陽」を鑑賞する!

2017年 アメリ



 R・J・パラシオの全米ベストセラー『ワンダー』を「ルーム」のジェイコブ・トレンブレイ主演で映画化した感動ドラマ。顔に障害のある男の子が、10歳で初めて学校に通い、イジメや偏見にさらされながらも、家族の深い愛情と勇気に支えられて、少しずつ困難を乗り越えクラスメイトと友情を築いていく姿を描く。共演にジュリア・ロバーツオーウェン・ウィルソン。監督は「ウォールフラワー」のスティーヴン・チョボスキー
 顔に障害を抱え、27回も手術を受けている10歳の少年、オギー。一度も学校へ通わず、ずっと自宅学習を続けてきたが、母のイザベルは心配する夫の反対を押し切り、5年生の新学期から学校に通わせることを決意する。しかし案の定、学校ではイジメに遭い、孤立してしまうオギーだったが…。



障碍者をネタにした、お涙頂戴の映画が大嫌いなんですが、この映画は世評高かったので、見てみることにしました。
私自身、障碍者の息子として生まれ育ったので、この映画で描かれる「学校で特別扱いされる苦痛」というのは、非常によく判ります。先生がいくら気を使ってくれても、子供には子供の世界があるので、却ってその「善意」が逆効果になることが多い。私自身も、イジメを随分体験いたしました。(私の場合は、今から考えると、私の態度の方に非があったと思います。




この少年は、その逆境をお約束通り強く乗り切るのですが、終始登場人物みんなが明るいのがいいですね~ 特に映画スターウォーズを使ったユーモアは、腹を抱えて大笑いしてしまいました。思うにスターウォーズを貫いている精神は、結局「見かけが異形なものへの愛情」と言う点にあると思うので、まさにこの映画にピッタリでしょうね。



大江健三郎さんの小説を読んでいると、さんという息子の話の中に、ときどき兄弟が出てくるんですが、その兄弟たちは、どんな気持ちで生きているんだろうか?と考えたことがあります。さんばかり大事にされて、いじけないのか?
この映画においても、両親が弟のことばかりかまうので、孤独を噛み締めるお姉さんが出てまいります。
このように、障碍者を抱えた家族を多面的に描いているので、私も好感を持ちました。あんまり感傷的に流れない話がいい。
ただし、
 オーガストと同じような障害を抱える当事者からは「障害者が直面している過酷な現実を無視している」「感動ポルノだ」という批判の声が上がっている
のだそうな。(Wikipediaより)




まあ、豊かな社会の、豊かなおとぎ話として、楽しむべきでしょうね^^