寺崎広業
秋苑 |
明治32(1889)年
どこが『洋画』だ! と言われてもい方がない、
これも、れっきとした『日本画』であります。
インターネットの画像なら、誰でも入手できるので、
できるだけオリジナルなものを、と思うと、
資料が少ないので、苦しくなってきます。
でも、この絵も、美しい。。。
少女と猫、美女と猫というのは、
やはり、格好の画題となるようですね。
例によって、説明。
広業は天心の周囲にあって、新日本画開発運動の一翼を担ったが、その活動は比較的穏健であった。若い頃『絵画叢誌』のため、古画の模写を多く行っただけに、各派の特徴をよく理解し、その長所を参酌することによって独自の折衷体を形成したが、さらにそれに時代の好みや感覚を盛り込もうとした。日本絵画協会第7回共進会で銀賞第3席となったこの作品にも、それが如実にうかがえる。髪を長く伸ばした少女が、ハイカラな藤の机に身をもたせて編物をし、その背景には垂れ下がる大きな芭蕉の葉を如実に描いているが、遠景は朦朧体で処理するなど、新味を出そうとする苦心の跡がくみとれる。
この方の、↑の資料以外の経歴は全く知りません。
ネットで調べてみると、
広業が生きた時代は、それまでの日本画の世界に、外国の絵の影響や、
絵に対する新しい考え方が加わり、
日本画の世界がどんどんかわっていった時代
だったそうで、新しい日本画を目指す人々のリーダーとなった偉い人だったみたいです。